若者言葉の代表格、略語。
これまでも様々な日本語を崩して新たな単語を作り上げてきました。
理解・分解・再構築。
略語は自然発生型の錬金術であるとも言えそうです。
基本的に僕は言葉の使い方を意識しながら生きていて、例えばブログでのこうした言葉やSNSでのつぶやきなどはアカウント名を隠しても僕だと分かるような文章を心掛けています。
言語を学んだ身として、また、本を愛する者として、言葉というものは素晴らしいと思っているので。
僕のような人たちに略語は否定的に受け取られがちです。
「ちゃんと日本語を話せ」とかよく聞きますよね。
しかし僕はどちらかといえば略語肯定派で、特に固有名詞は略称の方が愛着を得やすいと思っています。
だって、友だちのニックネームって略称が基本になるじゃないですか。
山口さんがぐっさんになったり、タケルくんがタケになったり。
それって嫌な感じしないでしょ。
それと同じだと思ってます。
ただし、それは自然発生型に限ります。
例えば東京大学が東大になるのは実に理にかなっていて自然です。
クリスティアーノ・ロナウドがクリロナになるもの理解に易い。
これらは長い固有名詞が一部を聞いただけで理解されるように自然とメディアや俗世の中で改変されたものであって、その単語の本質やメインとなる部分の理解、そして単語の分解、さらには易化された状態への再構築をされているわけです。
東〇大〇ならおおよそ推測できますが、〇京〇学となるとさっきよりもイメージ湧かないでしょ。
「え~そっちの方がわかる~」などというホラ吹きゴミ野郎はごみ処理場へどうぞ。
さて、ここまで書いて何が言いたいかというと、どうしても納得がいかないというか、気に入らない略語があるということです。
自然発生型でなく、音として口に出しづらく、また聞きづらく、その略語から本来の単語のイメージも湧きづらく、本来の単語の価値を暴落させているまさに害としか言えない略語です。
ここまでセンスのない略語を作り上げた誰かには何かしらの不名誉な賞をあげたいと思います。
これを読んでいるあなたは「いいから早くそれが何か言えよ」と思っていると思います。
RGのネタを楽しめないタイプですね。
そんなに生き急がなくてもと思います。
ちなみに僕はRGのネタめっちゃ嫌いです。
いいから早くつまらんあるある言えよと思うので。
「ゆとりですがなにか」というドラマを覚えているでしょうか。
そのドラマの主題歌、覚えてますでしょうか。
「背景いつかの君へぇ~」ってやつです。
「アンタの正義は一体何だ?」ってやつですね。
あれを歌ってたのが感覚ピエロってバンドなんですけど、今日僕がこの場を借りて申し上げたいのはこの感覚ピエロの略称についてです。
単刀直入に申し上げますと、この感覚ピエロ、ファンの間では「感エロ」と略されているそうなんですね。
いや、ありえなくないですか?
小学生の下ネタみたいな歌を歌ってるバンドなのを表そうとしたのでしょうが、あまりにも不自然で道理から外れています。
第一、「ん」の後に母音がくるなんてあり得ないでしょ。
聞き取りづらいし言いづらい。
そして略語そのものに意味を持たせようとするあまり、元の固有名詞の本質を失っています。
感覚ピエロはどう考えても「感覚」と「ピエロ」という二つの名詞から成っているのですが、校舎はpという非常に印象的な音が含まれているにも関わらず、そこを持ってこずに「エロ」の部分をわざわざピックアップしているわけですね。
なぜ山口さんが「やっさん」でなく「ぐっさん」になるか考えたらわかることです。
濁音や半濁音は耳に残りやすいからです。
しかし「感エロ」はその半濁音をわざわざ無視してるわけです。
耳のどこにも残らない。
まぁとにかくひたすらにセンスがない。
溢れ出る「うまいこと言ったでしょ」感も含めて酷い有様ですね。
僕は感覚ピエロ好きですが、この略称だけは認められません。
そう言うと、「いやいやお前に認められなくても世間でそう認知されているから」と言う馬鹿が出てくるんですが、僕は世間に話をしてるんじゃなくてそのふざけた略称とそれにセンスを感じて通ぶっているお前に言っている。
とにかく、略語というのは言語の進化に不可欠な要素であって、非常に簡単かつ大雑把なようで実は単語の本質を突いた美しいものなわけです。
それをセンスがないくせに分かったふりしてしゃしゃり出てくるからそうなる。
こんなふざけた略語を考え出して流通させたポンコツは今日から2年間くらいは猛省して国語を学びなおして欲しいですね。
長いこと書いたら疲れました。
最近は世間に対して何も感じずに生きているので心が平和です。
感エロは有り得ませんけどね。
ではまた。